マウスピース矯正
概要・効果
取り外し可能なスケルトンのマウスピースを、各々の歯並びの経過を見ながら段階を踏んで付け替えていく矯正術。比較的新しい矯正方法であり、専門で行っているクリニックは多くありません。しかし国内においても研究が進んでいる分野ではあります。
スポーツ選手などは色付きの目立つマウスピースを付けている事が多いですが、それとは全く用途が違うものだと考えて下さい。
矯正に使うマウスピースは透明性に優れ薄いので、周りの人にもばれにくいです。そしてなんと言っても、歯磨きや食事の折は取り外す事が可能です。とは言っても、矯正するためにはそれ以外のタイミングでは常に取り付ける事になります。
こんな方におすすめ
□24時間取り付け続けるのは避けたいという方
□矯正器具を見えにくくしたい方
メリット
□歯磨きが行えるので衛生面に秀でている
□痛みが少ない
□管楽器などを扱っている方でも矯正可能
デメリット
□あまりにひどい歯並びは矯正できない
□常に装着し続ける事がストレスになり得る
□歯形を取る頻度が多い
失敗例
マウスピース矯正は、患者側の努力がかなり大事になる矯正方法です。ほとんどのクリニックで1日17~20時間以上の装着を奨励しており、これを怠ると矯正に失敗する可能性が多いです。マウスピースはパソコンで計算して作る細やかなものですから、人間側もこれに合わせなければなりません。
また、マウスピースは歯全域をカバーするため、歯に唾液が付着しにくくなり虫歯の発生率があがります。矯正期間中は普段以上に確実な虫歯対策を取りましょう。
加えて、歯ぎしりが原因でマウスピースが破損する可能性もあります。歯ぎしりの圧力は50キログラム以上になる事も。歯ぎしりのある方は事前に相談し、他の矯正術を勧められたら素直に従いましょう。
施術の名医
国内のマウスピース矯正は、海外のそれに比べて遅れていると言わざるを得ません。国内の医師でも海外のマウスピース矯正技術を学んでいる方もいるので、そういった視点から選んでも良いでしょう。また国内でも矯正医師向けの講座が開かれており、それに出席している医師を調べ上げるのも有効です。
そしてマウスピース矯正はプロセスの多い矯正術ですから、それぞれを詳しく説明してくれる医師を厳選するのも重要。
加えてマウスピース矯正の利点だけでなく、欠点も隠さず教えてくれる医師でなければ信頼するに値しません。率直に言って、患者側は利点に関する情報は二の次と捉えておいた方が良いかもしれません。
麻酔
笑気麻酔、硬膜外麻酔、クリーム麻酔、静脈麻酔、局所麻酔など。
術中・術後の痛み
装着後、圧迫されるような痛みが生じる可能性も。
それは1日程度で治まる。
マウスピースを刷新するごとに痛みのレベルは下がる
矯正期間
半年~2年前後。
装着を怠るとさらに延びる。
施術時間
1週間~3か月に1度ほど通院しマウスピースを変える。
毎回のカウンセリング時間は30分~60分ほど。
料金相場
上下の歯、他の矯正術と並行する場合100万円~120万円。
上の歯、下の歯いずれかの場合40万円~50万円。
(医院により異なります。)