高濃度ビタミンC点滴
概要・効果
高濃度のビタミンCを血管に直接入れる施術の事です。食事やサプリメントによる摂取よりも圧倒的に血液中のビタミンC濃度が上がります。
極めて濃度の高いビタミンCには、なんと癌細胞のみを選別して破壊する効果があり「最も優しい抗がん剤」などと呼ばれています。そして、ビタミンCには美肌効果があり、美容目的で利用している方も多いです(ここでは美容関連を中心に解説します)。直接注射するので経口摂取よりも身体の隅々まで、浸透しやすくなります。
具体的に望める効果はまず美白です。ビタミンCには、しみの主な要因となるメラニンの生成を抑えたり、メラニンの色を薄くしたりする力があります。さらにコラーゲンの生成を促す事によるアンチエイジング作用が期待できますし、ニキビの予防・改善効果もあると言われています。
こんな方におすすめ
□肌を美白したい方
□肌荒れを改善したい方
□日焼け肌を早めに回復させたい方
メリット
□尿に溶け排出されるので安全性が高い
□疲労回復効果も期待できる
□風邪の予防もできる
デメリット
□極稀に尿路結石、腎結石が起こる
□点滴直後のみ血糖値が変化する事も
失敗例
点滴に使うビタミンC製剤には品質キープのために防腐剤が含有されているものが存在します。しかし、高濃度ビタミンC点滴では身体の中に多量のビタミンCを入れるので、防腐剤が入っていない高純度のものを使う必要性があります。まさかその点を間違える医者はいないでしょうが、事前説明などで確認しておくと万全だと思います。
加えて、人工透析を行っている方、肝機能が衰えている方、「G6PD欠損」の方への高濃度ビタミンC点滴は厳禁です。特にG6PD欠損の方にビタミンCを大量に投与すると、溶血を引き起こす可能性があり大変危険です。
そして単純な事ですが、点滴前に軽い食事をとっておきましょう。空腹で受けると点滴後に血糖値が下がり過ぎて危険です。
施術の名医
高濃度ビタミンCは一度に25g以上点滴します。これが50g以上になるとG6PD欠損に関する検査を行ってからでないと、点滴が施せなくなります。その分治療費がかかるので、クリニック側の儲けももちろん大きくなります。強引に50g以上の点滴を勧めてくるようなクリニックは信頼しないようにしましょう。
また、高濃度ビタミンC点滴は1回では満足いく効果が出ない事もあります。「せっかくなら効果が出るまで……」と考えてしまい、出費がかさむ事もあるので、金銭面の説明もきちんとしてくれるクリニックを選びましょう。
麻酔
使用しない。
術中・術後の痛み
通常の注射と同程度。
当日だけで痛みは引く。
当日は入浴禁止。
ダウンタイム
1~2週間に一度点滴する。
最低3回以上は受けておきたい。
点滴直後は血糖値が上下するので注意。
施術時間
1~2時間程度。
点滴後しばらく安静にするのみで入院はなし。
料金相場
1回1万~3万円程度。
点滴量にもよる。
G6PD検査費は1万円前後。