クリアライナー
概要・効果
クリアライナーは1回ごとに歯型を取って、スケルトンの着脱可能なマウスピースを付ける矯正術です。徐々にマウスピースの形を変えて、最終的に理想の歯並びを目指します。ワイヤーやブラケット等を用いないため、負担の少ない治療方法と言えるでしょう。ただし、効率よく矯正できるのは前歯のみと言われています。
マウスピースは2週間を目安に交換します。そして1個のマウスピースで0.4mm~1mm程動かします。
マウスピースのみで矯正するという点はインビザラインと似ていますが、インビザラインの場合は最初に最終段階までのマウスピースを作成してしまいます。一方、クリアライナーでは1回ごとに作成します。
そのためクリアライナーの方がインビザラインよりも患者の負担はやや大きいですが、トータルの費用は安くなる傾向にあります。
こんな方におすすめ
□虫歯になりがちな方(矯正中でも治療可能)
□大幅な矯正は必要ないという方
メリット
□1回ごとに型を取るため微調整がしやすい
□マウスピースのみなので、口の中が傷つきにくい
□装置が透明だからほぼ周囲に見えない
デメリット
□1日17~20時間程度の装着が必須
□装置が変色する可能性もある
失敗例
徐々に慣れますが、クリアライナーに限らずマウスピースをはめた直後は少なからず痛むものです。むしろ痛みを全く感じない場合は「動いていないかも?」と疑った方が良いかもしれません。そのようなときは早めに相談しましょう。1個のマウスピースを2週間前後はめるのですから、無駄にしてはいけません。
さて、クリアライナーの場合歯磨きは普段程度に行えばいいとされています。ただ、もしも矯正期間中に虫歯になると、矯正と治療を同時に進める事になり負担がかなり増えます。さらに毎日17~20時間装着するとなると気が遠くなる思いがするでしょうし、やはり歯磨きは矯正開始前よりも入念に行うべきでしょう。
施術の名医
クリアライナーとインビザラインは上記の通り似ており、両方に精通した医師もいます。クリアライナーもインビザラインも両方得意な医師を選んでおくと間違えが少ないでしょう。
数えるほどしかいませんが、国内にも「クリアライナー認定医」がいるので、探してみると良いと思います。
また、クリアライナーだけではありませんが「抜歯を避けない医師」を選ぶことも重要です。未熟な医師ほど過剰に抜歯を避けようとする傾向にあるそうです。抜歯をしなければ矯正が成り立たない事も多いので、患者側としても変に抵抗感を抱き過ぎないようにしましょう。
麻酔
基本的になし。
頼めば局所麻酔などをしてくれるところもある。
術中・術後の痛み
マウスピースをはめるときに多少痛む。
硬い物を食べるときは要注意。
矯正期間
4か月~1年程度。
その後、装置をつけない「保定期間」が1年程度。
施術時間
最初のカウンセリングが約1時間。
歯全体のチェックが約1時間。
歯型取りが約1時間。
料金相場
50万円~110万円程度。
マウスピースの総数などで変わる。