挙筋短縮方(眼瞼下垂)

概要・効果

眼瞼下垂というのは上瞼の筋肉が伸びたり衰えたりする事で瞼が下垂してしまっている状態を言います。挙筋短縮法は眼瞼下垂の解消に用いられる施術で、伸びて目の開きを悪くしている眼瞼挙筋腱膜を切除して再度瞼板を縫い合わせ、短縮させる施術となります。これによって下垂を改善する事が出来ます。経皮と結膜側のどちらかを切開して内部処理をしていきます。直接眼瞼挙筋を縮める施術なので眼瞼下垂の治療としては有効なのですが、挙筋腱膜にメスを入れていく際に付随するミューラー筋という筋肉を傷つけてしまうという欠点があります。ミューラー筋は自律神経と深く関わる筋肉の為、傷つけてしまうと体全体に影響が出てしまう可能性があります。そのため現在では挙筋前転法を推奨する病院が多くなっています。

こんな方におすすめ

眼瞼下垂により下がってきたまぶたを解消したい方。眠そうな目をパッチリさせたい方。疲れているように見られる方。

メリット

挙筋を直接縮めるので重度の眼瞼下垂にも対応出来る。

デメリット

挙筋切除の際に付随するミューラー筋を傷つけてしまう恐れがある。

失敗例

施術の中でどうしてもミューラー筋を短縮する必要があるのでミューラー筋を傷つけてしまう事があります。ミューラー筋を傷つけてしまうと自律神経作用に影響が出てしまいます。また、眼瞼下垂ではなく瞼が下がっている方、目が腫れぼったい方が美容目的で挙筋短縮法を行う場合がありますが、その場合効果が短期間で切れてしまう失敗例もあります。瞼の引っ張りが強すぎると目が閉じにくくなるというトラブルもあります。経皮の切開になると傷跡が目立ってしまう方もいるようです。

施術の名医

眼瞼下垂の施術は高い技術力が求められる上リスクも高いものになります。その為挙筋短縮法の経験が豊富な医師が望ましいです。施術を受けた事のある方の感想等を参考にすると良いでしょう。また偽眼瞼下垂（挙筋の衰えではなく皮膚のたるみが原因になるもの）に挙筋短縮法をする事で健康な挙筋を傷つけてしまう事になるため患者の症状を見極めむやみに眼瞼下垂の施術を勧めないという点も大切です。傷跡がジグザグになって目立ってしまうケースも多いので高いデザイン力、縫合技術も求められます。

麻酔

点眼麻酔、局所麻酔を使用する。

術中・術後の痛み

術中の痛みはないが瞼が引っ張られる様な不快感を感じる事がある。術後はほとんど痛みを感じない方が多い。

ダウンタイム

3日ほど強い腫れが続く。腫れやすい為その後1～2週間は腫れが継続する。

施術時間

施術時間は両目で1時間半～2時間ほど。

料金相場

大体の相場は40万円～60万円前後。眼瞼下垂の症状の重さによっては保険適用。（自己負担は4万円～8万円くらい）